犬丸りんさんのこと
思えば、おそらく週刊モーニングだと思うのだが、連載されていた「なんでもツルカメ」を読んで、自分のツボをついた作品だけど、大ヒットとかはしないのだろうなあ…、と思いつつ、毎週楽しみに読んでいました。
- 作者: 犬丸りん
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2001/02
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その後、あまり作品を見かけなくなっていたと思っていたら出ていたのがこの本。
- 作者: 犬丸りん
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2002/04
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大事に気づくのはいつも後のことだ。
漫画家が書く文章というのはほとんどの場合おもしろくない。あの吉田戦車でさえも「そんなもん書く暇があったら漫画書け」と思うし、正直、上記の「ヤキソバパンの思想」も、りんさんの漫画作品に比べると、なぜ書かれたのか理解できない(作家志望だったのかな)。ただ、同書の「オメカケイモと、シチュー二号」で、女のさみしさみたいなものを表現していたとき、わたしは、わたしの中のりんさんと、実物のりんさんが違う人であることに気づいていてもおかしくなかったのだ、と、いまさらながら思った。
「おじゃる丸」がすっかりメジャーになり、彼女はきっと、自分の好きな作品だけを書いていける人になったんだ。よかったな。などと思っていた私。
人の心はわからない。すぐ近くにいる人のでさえも。ましてや作家と読者の関係では…。
いまはただ悲しいです。