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終わっちゃいましたね。

おいしい仕事―大特集食べ物商売の夢と現実

本エントリは本が好き!にて献本いただいた下記の本についての書評です。


おいしい仕事―大特集食べ物商売の夢と現実

  • 著:「おいしい仕事」編集部
  • 出版社:講談社
  • 定価:800円
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書誌データ / 書評を書く


食べ物について詳しいわけではないけれど、興味はある。おいしいものを食べるのは幸せになるための方法のなかではかなりお手軽な方法だし、日々の食事に気を配ることは人生を豊かにすると思う。ジャンクフードばかりの生活で、自分の生活をクリエイティブにすることはできないんじゃないかと思っている。なので、我が家のエンゲル係数はそこそこ高い。

それはさておきこの本は私が知りたかったことを見事に網羅する大当たりな1冊でした。

  • なぜ高級レストランの料理が高いのか
  • 飲食店経営にはどんな苦労があるのか
  • スーパーで売ってる加工品は、生鮮品の売れ残りなのか
  • いわゆる食べ物のブランドの信憑性とは

どんなことでもそうだけれども、究極を目指すと費用がかかる。そういう意味で、例えばコレクターなんてのは正直お金があれば、それを手に入れればいいわけだ。だけど、いわゆる最高級と言われ続ける飲食店というのは、「質を維持しつづけること」が重要なわけで、いくつかのお店の主人のインタビューを読んでいると、たとえば寿司屋の主人の話だと「いかにいいネタを仕入れて、それを効率的に使うか」にどれだけ気をつかっているか、ということがよくわかった。というわけで、結構苦労話が多い。値段を押さえるためにメニューを「おまかせ」や「おすすめコース」だけにして、いい部位だけを多く仕入れてお客1人あたりの減価を減らしつつ質を下げない苦労などを語っているが、そういう選択肢が少ないところにお客さんがついているというのが主人の高い技術とセンスがあってこそなのだろう。

そういう店にはほとんど行ったことのない私ですが、子供達が大きくなったら、嫁さんと二人でそういう店にいけるようになりたいなと思いました。

おまけ:
IT業界って、そういう意味では人件費以外の経費がかからないわけで、独立して自分の店(会社?)もって、「アレ系はあの会社がむっちゃ強い」みたいなブランドを確立できて仕事がくるようになれば飲食店に比べてリスクが少なく成功しそうな気もするんですが、反面食べ物は「食べないと死ぬ」んだけど、システムは「とりあえず予算の関係で導入は先送り」ってのがあるから、一概には言えないよな、とか思いました。