ブログは死なず、ただ放置されるのみ。

終わっちゃいましたね。

サービス業 Revisited

濱田屋さん からいただいたコメントを読んで思ったことと思い出したこと。

でも準備をする為には、先読みをしないといけません。これが難しいんですね。

ごく浅いレベルで考えると、プログラマと楽器演奏では先読みはあまり重要ではないと思っている。

  • プログラマは自分が得たいスキルを明確にし、それが売り物となるレベルまで昇華させること
  • 演奏家は自分が出したい音を明確にし、それが他人に「騒音」と思われなくなるレベルまで昇華させること

が重要なんだと思っている。いいものを提供できたからといって三冠王が取れるかどうかわからんけど、ノーアウト一塁の時に確実に送りバントができるようになるんじゃないだろうか。
まあ、得たいスキルや出したい音がわかるところまでいくのだって充分大変だという気もする。守破離の破まで行かないとダメなんだろうから。

商売やSEでは先読みは重要というか、もしかしたらこれさえできれば他はいらないんじゃないだろうかという気がする。極端な話、確実な先読みができるなら、実作業はお金で人にやってもらえばいいのだ。

プログラマ演奏家は(あくまで浅いレベルで言えばだけど)相手はマシンだったり、人間の「耳」という気管だったりする。マシンは正しい操作をすれば(まともな環境であれば)正しい動作をする。人間の「耳」は、好き嫌いはともかく訓練された「演奏」と「演奏のつもりのノイズ」を(聴覚がまともであれば)「機械的」に聞き分ける。

しかし、商売は「お客さん」、SEは「プロジェクト」という不確かなものを扱う。両者とも「まとも」とは何か? をかなり浅いレベルから考える必要があり、しかもそこには「確実な正解」など存在しない。

その昔 サービス業 という日記を書いた。この日に私はプログラマで生き続けることをあきらめたのでよく覚えている。それから営業やサービス業に関する勉強をするようになった。

それからもう5年もたったが、SEはサービス業だという想いは強くなる一方だ。
もしもシステムが落ちても、お客さんに害がなければそれは問題ではない。しかし、お客さんが必要な機能がシステムになければ、どれほど美しいアーキテクチャをもち、バグがなくても、それは問題なのだ。

そしてお客さんは自分が必要な機能を知らない。それを見つけるのがSEの仕事の中でもっとも重要なことなのだ。