話題のボクシング対ケンカの件について
格闘家のはしくれの中でもさらにはしくれな私の意見
礼節を重んじ、自らの技量を知り、相手には敬意を尽くすこと。それらすべてがなかった亀田がただひたすらみっともなく負けたことは、格闘技にとってよいことだと思う。これで万一勝って「勝ったもんの勝ち」みたいな風潮が世にはびこったかもしれないと思うとぞっとする。また、そんな亀田に対し、ボクシングで貫いて勝利したチャンプ内藤。ありがとう。
素人音楽家としての私の意見
エンターテイメントとして「自信に満ち溢れた若き天才が王者を破り、新たな伝説を生みだす」という絵を書いてたのだろうけど、途中のラウンドの巧妙な反則はともかく、最終ラウンドの反則は素人目に見てもわかる不細工なもので、芸になってません。あれで内藤の目の傷が開いて試合続行不可能になったとしたら、試合結果はどうなったかしらんが、当初の目的を果たすことはできんだろう。意味ない。
逆に内藤は試合後「クリーンならいい選手なのに」とか「切腹なんてどうせしないんだからちくちくいじめてもしょうがない」とか大人。で、反則指示がセコンドから出ていたことが判明後、痛烈に抗議。今後も亀田みたいな悪質な選手から、自分も含むボクサーの安全を守るためであり、ヒジョーに大人。すばらしい。GJ!
仕事としてSEやってる私の意見
「自信に満ち溢れた若き天才が王者を破り、新たな伝説を生みだす」プロジェクトはおおむねこんな感じで進めたのではないかと思う
- 「自信に満ち溢れた若き天才」で一山当てるにはどうすればいいかの企画をもってきなさい。
- 先日世界チャンプになったばかりの内藤は目に傷を負っており、興行権は前王者がもってるのでそれを買えば、内藤のコンディションがよくないタイミングでマッチが組めるので有利→実行
- 実力では勝てないのでいろいろと準備
- 頭突きを考慮するとリングは小さめでやわらかくすると亀田有利→実行
- 頭突きをするので、事前に「アウトボックスでやる」と偽情報を流す→実行→内藤スルー
- とにかく審判に隠れて目を狙い、傷が開けば長いラウンドは戦えないはず→実行★
最後の★の部分を除けば、両者の合意が取れていれば、ルール上は問題ない。倫理の問題はあるが、勝ったらそういうのは「負け犬の遠吠え」として処理できる。
試合を初めてみたら
- 内藤との実力差が激しすぎていろいろ小細工したにも関わらずうまくいかない
- サミング(目潰し)もうまくいかない。ころんだとき足にタックルしたりするが効かない
- 最後はポイントで完全に負けてて、セコンドまで切れててわけわからん。で投げ。
結果、事前に仕込んだものが全て裏目に。(切腹→口だけ)裏事情もネットで散々暴露される。しかもセコンドの反則指示がオンエアされるという前代未聞の事態に。いままで黙ってたアンチ亀田も喜んでフィーバー。亀田家まとめてドミノ倒し(ファイトマネー没収、ライセンス剥奪なるかね)ならなくても、もう商品価値は地に落ちたと思います→別のネタを探さねばならんことに
結論:もうちょっとボクシングの専門家と相談して実現性についてちゃんと検討すべきだったのでは。安易に企画屋の話に耳を貸してはいかんでしょうに。
疑問点: