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終わっちゃいましたね。

ボクがライブドアの社長になった理由

本エントリは本が好き! にて献本いただいた下記の本についての書評です。


ボクがライブドアの社長になった理由

livedoor BOOKS
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あの事件の後、新社長として就任した60歳のスーツにネクタイの平松氏を見て「ああ、ライブドアも普通の会社になる方向で進んでゆくんだな」と思ったのは私だけでないだろうが、本書を読んで、それが実はある意味正解であり、ある意味誤りであることが良くわかる1冊でした。

まず本書を読んで思ったことは、平松氏は例の会見までネクタイをしたことがない人で、趣味がバイクや車のレースであることを知った。これは極論すると、世界をホリエモン側とそうでない側の2つに分けたとしたら、後者だと思っていたら前者だったという感じである。(もちろんこれはホリエモン側=悪、という単純な構図ではない)

次に平松氏の、いろんな苦労をしながらも成功を収めてゆく自叙伝。内容をストレートに受け取ることはできないとしても(そもそも自叙伝とはそういうものであるべきだ)そこで前面に打ち出されているものは、いかに自分の周囲をハッピーにしつつ、自分もハッピーになるか、であり、それは私の理想と重なるもので非常に感銘を受けるとともに、それを実践してきたならばすばらしいことだと思う。

いかに平松氏が有能な人物であったとしてもライブドアの再建は非常に困難であろう。実際に本書の中でも以下の一文がある。

ヘッドハントだったら絶対にライブドアの社長を引き受けることはなかったろう。

勝算を持たずにゲームに参加することとなった平松氏のライブドア再建は成功するのかどうなのか。もし成功したならば、それは今ライブドアで活躍する人々の力であり、またそれを見事に纏め上げ、支え上げた平松氏の手腕であることは間違いない。それは有能な人材を有効に活用することができれば、どんな困難な状況も、そこにいる人々の力で乗り越えられるものだ、ということを証明することだと思いました。

★5つを差し上げたいところですが、本書のあまりにもクリーンな印象に対し、素直になれない私は★4つとさせていただきます。

なお、私自身は夜の11時まで働くとかは無理なので、言うまでもなくライブドア向きな人ではないことが確定しております。