イパネマっ娘と彼、および村上版グレート・ギャツビー
ほぼ日刊イトイ新聞 - こんどの「JAZZ」、どうする? を読んで、気になったので
The girl from Ipanema の歌詞を確認してみた。
すらりとした、褐色の、若い、素敵な イパネマっ娘が歩いてゆく 彼女は通り過ぎる ただ通り過ぎる 踊るような足取りの彼女 その姿はとても魅力的だ 彼女は通り過ぎる ただ通り過ぎる 彼女を見つめる切ない彼 どうすれば思いを伝えられるのか 彼の心は高まる、だけど 彼女は海へ向かってゆく 彼のまなざしに気付くことなく すらりとした、褐色の、若い、素敵な イパネマっ娘が歩いてゆく 彼女は通り過ぎる 彼のためではない微笑みを浮かべながら
やっぱし違うな。大筋は一緒だけど。
ちなみにリズム的には、英語詩はちゃんと小節に収まるようになってますが、ポルトガル語版は、詩の1行の終わりが全部小節をまたいで、次の小節の頭に8分音符の裏打ちで入るようになってます。
Ohla que coisa mais lin-
[da] Mais cheira de gra-
[ça], É ela meni-
[na], Que vem que pas-
[sa] Num doce balan-
[ço], caminho do mar
ポルトガル語版は主観目線だけど、英語は客観目線であるのは、Wikipedia - イパネマの娘 に書いてある事情からすると、英訳詩を女性であるアストラッド ジルベルト女史が歌ったからなわけですな。
ところで、翻訳と言えば、村上春樹が「グレート・ギャツビー」を翻訳したというのをつい最近知った。
- 作者: スコットフィッツジェラルド,Francis Scott Fitzgerald,村上春樹
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2006/11
- メディア: 単行本
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それを知って驚いた。というのが ザ・スコット・フィッツジェラルド・ブック (中公文庫) のあとがきにこう書いてあったのを覚えていたからだ
六十を過ぎた頃には、あるいは、『グレート・ギャッツビー』を訳せるようになっているかもしれない。(p.318)
2006年に出版されている。1949年生まれの氏であるから57歳での出版。
おめでとうございます。
近いうちに読みます。