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@hanadix REBOOTED

音楽好き(聴く書く演る)なイット系労働者の日常と妄想

Re: アドリブ

アドリブ - @Hanadix Reloaded で「LL とアドリブって似てるような気がする」と書いて、その考察かと言えば、そうじゃなくてラッパでアドリブやるときの個人的な作戦について、文字にして纏めてみた。

テーマ重要

よく考えてみるとこれだけ音楽があるのに、メロディがない音楽を知らない(パーカッションは別)。現代音楽とかだとあるのかもしれないが、少なくともポピュラーじゃない。そのスジの人から「君、わかってるね」と言われるより、基本的に誰が聞いてもそれなりに楽しめる音楽がやりたいので、そういう意味ではテーマはちゃんと聴きこんで、自分なりに消化しておく。

スケール重要

とーぜんの話だが「そこでこの音はまずいだろ」という音は存在する。多分わかりやすい例。

@1 o4 c4e4g4<c4;
@3 o6 g+1

で、なのだが、スケールは曲中で微妙に変化するときがある、そういうのに対して「擦れる感じ」でフレーズを流せると自己満足度高し。なお人間の耳は訓練なしでも、そういう音を機械的に聞き分けるので、聞こうと思って聞いてる人は「擦れ感」を理屈抜きで味わったりする。「なんか不思議な感じがした」と言われたときはうれしい。とりあえず非常にシンプルな例。

t144 @1 l8 o6 rc>ba-gfd>b;
t144 @2 l4 o2 g.b.<drg1;

物理的音域重要

ラッパの最低音は下の E なのだが、滅多に使わない。上は鳴る人はかなり鳴るが、私はせいぜい上の G,A をヒット&アウェイさせるぐらいで、ロングトーンになると F でも厳しい。というわけで、実質自由に使えるのは1オクターブ半ぐらい。情けないが真実である。なのでどの辺の音域で勝負するかはある程度決めておく必要がある。上がるのは簡単だが降りるのはむずかしい。最後の手段として1オクターブ強引に降りるという手があるが、1回のステージで3回も使うと「テクニックがありません」と言ってるのと同じなので、あくまで最後の手段。

ソロの入り方

とっぱなのソロならテーマをフェイクさせて入るか、テーマと180度全然違うメロディから入るか、時間があれば2種類用意しておいて、そのときの気分で入っていく。用意しとくと気分的に楽なので。でも基本的に後者が多い。ソロが短ければいきなりガンガン攻めのフレーズを惜しみなく出して逃げるが、長めの場合は、必ず低めから、ぼそぼそと話すようにできるだけ休符を使いながら入る。最初からヒートアップすると間違いなく最後まで持たないので。
ソロを引き継ぐときは、できるだけ前の人と違うスタイルにする。ゆったりしたフレーズを多用する人ならこっちは細切れで、逆もまたしかり。

ソロの展開

できるだけメロディではできないことをやる。例えばコーラスの頭を全部休符にしてしまうとか、コーラスの終わりから最初にフレーズがまたがるようにするとか。ちなみにリズムセクションが自己主張できるコーラスの終わりは、フィルとかが入ってくるので、そーゆーのがわかるように休んでしまうか、ロングトーンにするか、どっちにしてもそのへんでは暴れない。ちなみに休む前には「まだ終わりじゃないよ」的なフレーズで終わっておく、これも例を出したいのだけど難しいなあ。

ソロの終わり

終わりのフレーズも一応考えて準備してたりするのだが、だいたい最初に立てた作戦は終わりのほうでは崩壊してるので、この辺になると、ラッパ特有のアタックとか、クロマチックでの下降フレーズ連発するとか(クロマチックなのでスケールに関係なく使える)、オルタネイトフィンガリング(違指同音)で高速指トリルとか、どっちかというと音楽というより「ラッパというのはこういうのができます」というショーになる。最後は「…と思います」みたいな口を濁すようなフレーズで終わりるのがどっちがと言えば好き。

心がけ

  • ギル・エバンスはマイルスに「迷ったらブルースを吹け」と言ったらしい。
  • マイケル・ブレッカーは「リズムがあってれば音は2の次」みたいなことを言ってた。


と、いろいろ書きましたが「できた!!」と思ったアドリブなんて何回あったかしらん。少なくとも両手で収まる範囲であることは間違いないです。