好きな人も嫌いな人も
先日テレビで見た村上春樹氏は、なんか日系アメリカ人のおじさんみたいな感じだったなあ、と旬を過ぎたあたりで取り上げるのがここの基本方針か?
それはともかく村上春樹。
の2、3冊ぐらいあとから長編は読まなくなりました。
理由はよくわかんないけど、あれですかね。1つ1つの文章は平易だけど、いろんなメタファーがいっぱい出てきて、そいつらに意味があるのかないのか微妙なところに「これはこういう意味か」「いやいやそうじゃないだろう」「というか、読んだ人の数だけ解釈がありそうだ」という感じて読むのがしんどくなった。
短編も読んでないけど、どうだろう。
みたいなのは読みたいけど、
みたいなのはあんまり読みたくないです。
好きな人、嫌いな人、興味ない人、いろいろ居ると思いますが、一度読んだほうがいいと思うのが、氏のノンフィクションと翻訳。
ノンフィクションで書き手が「結論として○○の真実はこれだったのだ!」みたいな押しつけ感がするものが苦手なのだけど、氏のノンフィクションは、紀行記ならあくまで「自分から見たらこうだった」ということを書いてるのが好きで、
を読んで、イタリアって飯うまそうだなあと思った。あと、
なんかは、地下鉄サリン事件の被害者の方々へのインタビュー集なのだけど、いわゆる普通のインタビューに出る事のない面を語ってもらえるように周到な準備の元で作られている。
翻訳についてはまず、自分が好きな作家で、既に訳があるものに「村上春樹訳」という別バージョンが出ることがうれしい。私は氏の翻訳を読んでスコット・フィッツジェラルドを知って、
を読み、先日
を読んだ。同じ小説なのだけど、全く違う読み物だった。どっちがいいのか言えないしわからないけど、原著で読める能力のない者にとって二次情報は多いほどいい。村上春樹翻訳ライブラリー にはカポーティもある。今度読んでみる予定。あとレイモンド・カーヴァーはいいですよ!
ものすごく不思議に心地よい気分にさせてくれる魔法のような短編です。